家族・友人の方へ

まずお伝えしたいこと

自分の育て方が悪かった、と追いつめられていませんか?

まずお伝えしたいこと

NABAには、摂食障害の子どもをもったご家族(時にはパートナーや友人の方)からの相談が多く寄せられます。このページでは、NABAの長年の経験から、ご家族に知っていただきたい基本的なことをお伝えします。

子どもが摂食障害になった場合、特にお母さんは「自分の育て方が悪かったのではないか…」と思ってしまいがちです。

子どもから責められ、夫にも責任を押し付けられ、頼みにした医療でも「母親として責められた」「親としての対応は教えてもらえない」などと傷つき、どこにどう相談してよいかわからず、孤立していることはめずらしくはありません。

落ち込んでしまうのは当然のことです。けれど、お母さんが自分を責めつづけていることは、決して良い効果を生みません。本人は「自分のせいでお母さんは不幸なんだ」と思い、悪循環にはまってしまいます。

そこから抜け出すには、まずお母さんが自信をとりもどすことが大切です。

どう対応すれば・・・

摂食障害は「気のもちよう」などで簡単に治るものでは決してありませんが、時間をかけて取り組む中で、必ず回復・成長していけるということを多くの仲間が証明しています。

しかし、ご家族の中には、心配のあまり不適切な対応をし、かえって長期化・深刻化を招いてしまっている場合も多くあります。

   ・食べ物や体重の管理をしたり、注意・説教・監視して、止めようとする
   ・本人をどうにか治療につなげようと無理強いしてしまう
   ・何か様子がおかしいけど、そっとしておこうと、結果的に見て見ぬふりをしてしまう
   ・本人を分かってあげよう、受け止めようと無理しすぎてしまう

こうした対応はほとんどが逆効果です。

本人は、開き直っているように見えても、摂食障害になったことで誰よりも自分自身を責めています。親として心配のあまりつい言ってしまう一言が、本人をますます追いつめてしまいます。

また、極度の痩せや大量服薬など身体的な危険が大きい場合は別ですが、本人とよく相談せず「とにかく病院に」と無理に連れて行くことは、本人の不信感を強めてしまいます。

見守っているつもりが、結果的に見て見ぬふりになってしまったり、逆に先回りして世話を焼きすぎてしまうということもよくあります。

いずれにしても、「本人が一人で治す」「家族や医療だけでどうにかしよう」というのには限界があります。では、親は、周囲の方は、どうすることが望ましいのでしょうか?

まず、親自身が安心して相談できる人や場を探す

まずお伝えしたいこと

本人が治療やNABAにつながらなくても、まずは親御さん自身が、助けを求めて具体的に行動することで、本人が良い方向に向かう例は多くあります。

「本人の回復・成長のために何かしたいのなら、親が先ずは助けを求めて、外にむかって行動して下さい」とお願いしています。

周囲ができることはとてもシンプルなことです。目の前にいる本人にとらわれ、本人のためだけにエネルギー・時間・お金を使うことではありません。

   ・まず親御さん自身が摂食障害の知識を得ること
   ・自分の子ども以外の摂食障害経験者の話を聞くこと
   ・摂食障害の子どもを持つ他の親御さんの経験を聞くこと
   ・安心できる場のなかで自分自身の抱えてきた不安や悩みを語ること

特に、本人の一番身近にいるお母様の負担はとても大きなものです。心配や焦り、時には腹が立って仕方ないこともあることでしょう。まずは、親御さん、特にお母様自身がホッと安心できる場をもつことがとても大切です。

そういう場の一つとして、家族・友人の会「やどかり」への参加や、家族の電話相談をぜひ利用してみてください。他の親御さんの経験を聞くなかで、希望をもらえることがきっとあります。また、家族用資料の請求も最初の一歩としておすすめしています。

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