『摂食障害 いのちと地域をつなぐ全国事業』

「摂食障害 いのちと地域をつなぐ全国事業」のご報告

NABAでは、平成25年度、26年度に、独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業からの助成を受けて事業を実施しました。このページでは、その事業の概要と「報告書」をご紹介します。

多様化する摂食障害

近年、摂食障害のなかでも、アルコール・薬物などの依存症、鬱や引きこもり、自傷行為、盗癖、様々な家族・人間関係の問題などを伴って、中高年まで長く深く潜行するケースが非常に増えています。

ただ、こうした様々な症状・問題はごく表面的なことに過ぎず、「モグラたたき」のように次々と現れるということを、私たちは多くの仲間たちの経験のなかで実感しています。今、NABAのメンバーは10代~60代と年齢の広がりはもちろん、性別も、男性やLGBTの仲間もいて多様化しています。

それぞれの抱える課題も、人間関係を中心にしながら、学校、仕事、結婚、育児、介護と、ライフステージにあわせて次々と移り変わっていきます。そうしたなかで、私たちは、単に症状がなくなることを目指すのではなく、その時々の悩みと付き合いながら、自分にとって少しでも楽で心地よい生き方を選択していけるようになってゆく「回復と成長」を大切にしてきました。

事業1年目  東京での連続セミナー・シンポジウム・ヒアリング調査

「摂食障害 いのちと地域をつなぐ全国事業」

NABAが拠点を置く東京都には、医療機関や相談機関、NPO団体が他の地域に比べ多くありますが、団体間の横の連携は充分とはいえず、摂食障害をこうした長いスパンで立体的に捉える治療機関や相談機関はまだ非常に少ないのが現状です。

このような状況を踏まえ、NABAでは、より多くの方々に摂食障害者の生の声を届け、支援者(団体)同士のネットワークを作るきっかけにしたいと、平成25年度の事業を実施しました。この事業は、都内の医療・相談機関、アルコール・薬物依存症の支援施設、市民団体、DV・虐待被害者支援などのNPO、11団体と連携協力して実施したもので、内容は全4回の支援者向けの連続セミナーと、一般向けのシンポジウム、連携各団体へのヒアリング調査でした。

ここでは、報告集の中から、一般向けに行ったシンポジウムの体験談と講演録、連携団体へのヒアリング調査を抜粋して全148ページ中の126ページ分をPDFファイルでご紹介します。

事業2年目  全国出前セミナー

「摂食障害 いのちと地域をつなぐ全国事業」

1年目の事業によって蓄積したノウハウを全国各地域に届け、それぞれの地域で当事者の声を活かした支援ネットワークを形成することを目指し、平成26年度、再び福祉医療機構からの助成を受け、新たに「摂食障害 いのちと地域をつなぐ全国事業」を実施しました。この事業は、全国23の団体と連携し実施したもので、北海道、大分、秋田、島根、神奈川の全国5都市でセミナーを開催しました。

セミナーでは、地元の仲間からの体験発表と、地域で活躍する専門家の方による講演とシンポジウムを行い、毎回多くの参加者を迎え熱気にあふれたものとなりました。

報告書には、各地のセミナーでの仲間たちの体験談と専門家の方々の講演をまとめました。ここでは、その一部を抜粋して全138ページ中の72ページをPDFファイルでご紹介します。



 このページは、独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業からの助成によって作成しました

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